HOME > スペシャルインタビュー > 経済産業省 産業技術環境局 国際標準課【後編】ISO9001/14001改訂で企業に望むこと

【後編】ISO9001/14001改訂で企業に望むこと 改訂前に30社をヒアリング中小企業でも有効性を示したマネジメントシステム

Q:今回の改訂を受けて企業、
特に中小企業に望むことは何でしょうか?

経済産業省では今回の規格改訂に先駆けて、ISO規格を有効活用している企業30社のトップマネジメントにヒアリングを実施しました。その内容をマネジメントシステム活用事例集としてまとめています。※下記ご参照

当初、企業がISO規格に取り組むきっかけは「商取引上必要だから」というような外部要因が大きいのでは、という仮説を持っていましたが、必ずしもそうではないことがわかりました。一例ですが、事業での課題解決のために導入するケースや、組織・会社の統合、事業を継承する際などにマネジメントをシステム化して対応したケースが挙げられます。

ISO規格を活用することは、スムーズな業務遂行に加え、社員教育のシステム化にもつながります。また、個々のスキルアップの可視化ができるようになることから、若手社員の離職率が下がるなどの、当初想定していなかった効果が生まれている事例もあります。

一見大きく改訂されたように見える今回のISO9001/14001規格ですが、これまで先進的にマネジメントシステムに取り組んできた企業の事例を踏まえて、その要件を規格にフィードバックされた内容となっています。ヒアリングしたような優良企業にとっては、改訂のポイントである「事業プロセスとの一体化」や「強いリーダーシップ」、「パフォーマンス評価」などについて、改訂前から既に取り組んでいる内容であり、移行もスムーズにできると感じています。

また、中小企業にISO規格の適用は難しい面があるのでは、という疑念もありましたが、ヒアリング組織として、300名以下の企業を30社中18社選定したところ、中小企業、とりわけ最少は3名の企業、でもマネジメントシステムをしっかり運用していることがわかりました。小さな組織でもマネジメントシステムを十分活用することができますので、ぜひ、この事例集を参照し、活用していただきたいと思います。

Q:今回の改訂を受けて審査機関や
日本規格協会に望むことは何でしょうか?

審査機関は、ISO9001/14001改訂版への移行について企業に対して正しく情報発信をして、スムーズな移行を実現してもらいたいです。そのためには、審査員の力量が大切なので、企業から評価される審査員の育成をお願いしたいと思います。
ISO9001/14001に対応したJIS規格であるJISQ9001/JISQ14001は、11月20日に公示されました。改訂内容の正しい情報発信をすることで、各企業が正しい認識のもと、マネジメントシステムの有効活用が促進されることを期待します。そのためには、日本規格協会の果たすべき役割は大きいと考えています。

※【マネジメントシステム活用事例集】 http://www.meti.go.jp/policy/economy/hyojun/ms-jirei/

  • 福田泰和
    経済産業省 産業技術環境局
    国際標準課長

  • 宮尾健
    経済産業省 産業技術環境局
    国際標準課長補佐

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